背景

 新型コロナウイルスの影響で、各航空会社が大量な欠航便が出ました。特に国際線の場合は、JAL、ANAなどの大手でさえ、3月~5月の便は9割以上キャンセルとなったそうです。勿論、LCCであるエアアジアもこの災難から逃げようがありません。

 日本でも多数就航しているエアアジア・グループの中で、一番早く反応したのはタイ・エアアジアXです。3月に入って、日本ではまだ自粛要請すら出ていなかった頃、3月から6月までの全便をキャンセルしたのです。勿論、皆さんご存知のように、その後はエアアジアほかの路線も続々と欠航が決まりました。

 さて、悩んでいる方が多いのようですので、自分の予約便が欠航となったらどうすればよいか、皆さんの役に立つよう、自分の払い戻し経験を記事化して細かくご説明します。少しでもご参考になれば幸いです。

筆者の対象予約便

 2020年3月の3連休にバンコク弾丸旅を計画し、成田~バンコク・ドンムアン往復のタイ・エアアジア便を予約していました。連休初日の3月20日(金)午前から出発し、最終日の3月22日(日)夕方に成田に帰ってくるとのような最強時間帯の便を、出発より半年前のBIGセールのお陰で、すごく安くて購入できました。諸税込みで片道1万円で、往復で2万円ちょいです。(>>BIGセール最強攻略

  • 往路:2020/3/20  XJ601 NRT(9:15)→ DMK(14:05)
  • 復路:2020/3/22  XJ606 DMK(10:45)→NRT(19:00)
当初予約していたバンコク往復便

重要なポイントを最初から申し上げます(コロナ禍の特別事情)

 いかにも重要なのは、様々な判断材料を鑑み、タイミングを見計らって、キャンセル・払い戻しをエアアジアへ申し入れのタイミングです。早すぎてもNG、遅くなってもダメです。これはある程度の洞察力が必要で、まさにLCCとの我慢比べです。

 今回のコロナ影響は、1月からすでに中国から拡散し、各社の中国便にはかなり大きなダメージを与えていました。しかし、2月の時点になっても「日本は大丈夫だろう」という対岸の火事のような見方が日本で広がっていました。筆者は、早い段階でこれはさすがにマズいだろうと思いつつ、2月初旬から今回の旅は中止した方がよいと判断をしました。よって、早い段階でエアアジア便のキャンセルを考えていました。

 しかし、2月初旬の時点では、エアアジアの日本便は通常通り運航しており、もし自らキャンセルを申し入れた場合、LCCであるエアアジアの規定上、返金は一切ないとのことです。(厳密にいえば、2~3千円程度の空港税や出国税は後日申し込めば帰ってきます。)そのため、この時点ではキャンセルの申し入れはせずに、静観していました。筆者の判断では、世界中のコロナ情勢を鑑みると、3月の通常運航はきっと不可能だろうとみていました。これは、「キャンセルの申し入れが早すぎてはNG」との意味です。自らキャンセルではなく、エアアジアからキャンセル連絡を大人しく待つとの戦略です。

 さて、いざコロナショックが本格化し、ほぼ全ての便が欠航と決定された3月中旬~4月の頃は、残念ながらもエアアジアが莫大な乗客への対応は不可能となりました。多数の方々がエアアジアのSNSで悲鳴を上げたように、国内にコールセンターを持たないエアアジアは、莫大な返金リクエストに応じる事ができませんでした。そこで、倒産してもおかしくない状況の中で、エアアジアが消費者を怒らせる苦渋の決断を下したのです。それは、「返金はしない」とのポリシーで、”クレジットアカウント“または”フライトの変更” との2選択肢しか設けないとのことです。確かに、おかしいですね。お客さんの都合でもなく航空会社側が自ら運航便をキャンセルした場合、通常は”全額払い戻し”との選択肢を設けなければなりません(LCC含む国内航空各社とも全額払い戻しの特別対応を行っています)。1年間有効とは言え、エアアジアのクレジットアカウントへの同額バーチャルクーポンを貰っても使い道がなくて、その分のお金を返してほしいとの要求は然るべき当然であると筆者は思ったのです。しかし、手元資金のやり繰りがつかず、エアアジアは到底その返金要求には対応しきれません。消費者の爆発した怒りを鎮火するため、4月12日にエアアジアのCEOトニー・フェルナンデスさん自らSNSで説明をする羽目になりました。要は、「倒産の事態を防ぐため、お客さんも我慢して一緒に難関を乗り越えましょうよ」的なニュアンスです。

 話が長くなりましたが、以上は「キャンセルの申し入れが遅すぎてもNG」という意味です。4月になって、緊急事態宣言が出されてからキャンセルしようとしても、残念ながら、お金はもう帰ってきません。帰ってくるのはバーチャルクーポン(曰くアカウントクレジット)だけです。

 筆者は、上述の「早すぎ(=2月初旬)」ても「遅すぎ(=3月中旬~4月頃)」てもない適切なタイミング(=2月下旬)でキャンセル・払い戻しを申し入れたのです。そのタイミングでは、「全額返金」との選択肢が普通にありましたので、あっさりとキャンセル操作ができました。きっと今後の参考になると思い、すべての操作を写メで保存しました。以下にて、その操作の詳細を詳しく紹介していきます。

払い戻しの段取り、方法

 2月29日に、予想が見事に命中し、エアアジアから欠航の連絡がありました。ただ、その時点ではまだ全便欠航ではなく、需要が落ち込んでいる理由から、半数の便がカットされ、筆者の往復予約の片方だけ(復路)がキャンセルされたのです。

 以下は受信したメールの中身ですが、3つのオプションが用意されました。

エアアジア提案の3つのオプション
  1. Move Flight:無償でほかの同区間の便に変更するオプション
  2. Credit Account:後に消費者の怒りを起こした犯人である「エアアジアのアカウントクレジット」です。次の予約に使える同額のクーポンですが、問題としては有効期限があり、その期間中に使えない人には一銭も戻らないとの解釈です。
  3. Full refund:全額返金

 上記3が最も重要なオプションで、筆者は迷いもなくこのオプションを選びました。

 エアアジアへの連絡が必要ですが、コールセンターを持たないエアアジアの場合は、直接担当者とお話することができません。Webから申し込みフォームへ記入するか、Chat with AVAとのAIロボットとメッセージやり取りするか、これらの方法しかありません。筆者は後者を選びました。エアアジアの公式アプリやHPからでもアクセスできます。

 最初に「キャンセルされたフライトの払い戻し」を入力し送信すると、「フライト変更」と「払い戻し」の選択肢が表示されます。ここで「払い戻し」を選択します。

 次に、予約番号と氏名が聞かれ、おとなしく入力します。

予約番号と氏名が聞かれます

 更なる個人情報確認のため、生年月日とメールアドレスを入力させられます。

生年月日とメールアドレスが聞かれます

 次に、「すべての便をキャンセルしますか」と聞かせ、はい「Y」で回答します。(筆者の場合は、その時点では往復便の復路だけが欠航となっていたため、往復ともキャンセルするかしないかのオプションです。)

キャンセル対象便と氏名を選択

 次に、キャンセルするお客様の名前がリストアウトされ、全員ともキャンセルする場合は「All Guest」で回答します。

 次に払い戻しの方法を選択します。「1.アカウントクレジット」と「2.予約時の支払い方法にて払い戻し」の2選択肢が表示され、ここでは2で回答します。

最後にケース番号が出たら完了

 これで操作完了です。最後にケース番号が作成され、画面上に表示され、またメールにも送信されます。その番号から払い戻しの処理進捗を確認できます。申請直後は「In Progress」とのステータスになっています。

 エアアジアHPの「My Case」画面からこの番号を入力すると、ステータスが随時更新されます。払い戻しの場合、最大30日かかるとのメッセージが表示されていますが、筆者の場合は割と早い方のクレジットカードへの返金なので、1週間程度で「処理済み」とのステータスに変わり、また後日にクレジットカードのオンライン明細からも返金の確認ができました。銀行送金の場合は、おそらくもっと時間がかかります。

申請完了後はケース番号がメールで知らされる

 また、今回のコロナ禍の場合は、真否確認はできていませんが、多数の証言から、最大数か月もかかるとの情報がありました。

 エアアジア公式発表まとめ

まとめ

 エアアジアの場合は、基本的に一度購入したチケットは、お客さんのあらゆる理由でも返金はできません。どうしても旅行に行けなくなった場合は、チケット自体が安いので、捨てるしかないのです。

 ただ、お客さんの都合ではない理由で便自体がキャンセルされた場合、つまりエアアジア都合の場合または台風や天災などの場合(今回のコロナ禍も該当)、「全額払い戻し」のオプションが用意されます。その場合は、受信されたメールに必ず「Full Refund」とのオプションが記載されています。

 コロナ禍のせいで、今回は、前例のない事態が発生しました。お客さんの都合ではない場合のキャンセルでも全額返金ができないレアケースです。有効期限付きの「アカウントクレジット」で条件を飲むか、消費者センターにでも相談し、エアアジアと交渉するか、お客さん自身次第です。

 一日も早くコロナが終息し、皆さんが自由に空を飛べる日が到来することを祈るばかりです。また、エアアジアでも何らかの手段を確立し、資金繰りのめどが立ち、倒産の最悪事態は避けてほしいところです。


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 LifeIsTravelS.com編集長:Kaito